ここ数年、イタリアでは食の安全への意識が高まっています。
なにしろ、「地中海式食事法」の本家本元、世界に冠たるイタリア料理の本場としては、なにはさておいても食べ物だけは他には負けぬ、という自負もあるのでしょう。




そこで目につくようになったのが、「BIOLOGICO(ビオロジコ)」の文字です。
日本で言えば、「有機食材」の意になるでしょうか。
実際には、食材だけではなく石鹸や洗剤、化粧品までビオロジコは存在します。




有機食材が販売された当初は、イタリア人もその価格に目を向いたものです。
しかし、有機食材市場はまれに見る伸びを見せて、最近では有機食材専門のスーパーがあちこちに見られるようになりました。
有機食材専門青空市場もしじゅう開催されています。




こうした世間の動きに合わせて、ごく普通のスーパーにも「有機食材コーナー」が設けられるようになりました。
もちろん、価格は若干高め。それでも、需要が大きくなるにつれて供給する農家や酪農家も設備が整ってきたのか、価格も比較的手に取りやすいレベルにまで落ち着いてきました。
また、各スーパーが自社ブランドの「ビオロジコ」ラインを開発したことも値段の低下に影響を与えました。




イタリア消費者組合は、「ビオロジコ」と表示された商品に不正がないか目を光らせているようです。
実際、こうした時流に乗らず普通の食材を購入する家庭もまだまだ多いのですが、食材や雑貨すべてをビオロジコにしないまでも、「野菜や果物だけは」とか「子供のジュースはせめてよい質のものを」、などなどの理由で各家庭では臨機応変、買い分けをしているようです。

生鮮品は無理ですが、パスタやトマトソース、石鹸や化粧品などおみやげになりそうなものは、品質が保証されている「ビオロジコ」、おすすめです。


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