日本では定番のバレンタインデーですが、バルセロナではまだまだ日本の様に盛大に祝う事はありません。

しかし、バルセロナにもバレンタインデーの様に愛を伝える日があります。それは4月23日の“サン・ジョルディ”の日です。この日、男性は女性にバラを贈り、女性は男性に本を贈ります。そのため、この日だけバルセロナの街角にはバラを売るスタンドが立ち並びます。

普通は、赤いバラの花一輪と麦の穂が一本のセットが多いのですが、中には大きな花束や、青いバラも売られています。また、本屋によってはこの日だけ本を割引したり、無料でラッピングするサービスを行う所もあります。






そもそも、カタルーニャ地方には聖ゲオルギオス(サン・ジョルディ)が人々を苦しめていたドラゴンを退治した所、ドラゴンの血が赤いバラに変わったという伝説があり、その聖ゲオルギオスが殉職した命日を“サン・ジョルディの日”と定められました。

その日に合わせ、「ドン・キホーテ」の著者のセルバンテスとシェイクスピアの命日で、1923年にカタルーニャ地方の本屋さんがこの日に本を贈ろうというプロモーションをした事から始まり、今ではこの日はカタルーニャ地方では本屋やカフェ、また広場の特設会場等で本や詩の朗読が行われる等、文学に関するイベントが多数開催されます。

ただし、この日のバラは平常時よりも値上がりするので、わざわざ高いバラを買うよりも本をもらいたいと思っている女性も少なからずいるようです。

ちなみに、日本の様な“義理”はありません。


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