ローマにはテベレ川という川が流れています。
古代ローマ時代からその存在は大きく、歴史の中でもさまざまな役割を果たしてきました。
現在では、流れている水は濁ってしまっているものの、マロニエの木が植えられたテベレ川沿いはローマっ子の格好の散歩コースです。




実はこのテベレ川、北部のエミーリア・ロマーニャ州に端を発し、トスカーナ州、ウンブリア州を抜けて、ラツィオ州に到達する405キロに及ぶ長さを誇ります。
ローマに住むものとしては、一度その源泉を見てみたいと訪れたのがアペニン山脈の一角にあるフマイオーロ山です。
ここが、テベレ川の故郷なのです。




訪れたのは盛夏でしたが、昼間でもうっそうとした木によって薄暗い雰囲気が漂います。
指定の駐車場から源泉までは徒歩。
木々を合間を縫って歩いていくと、おそらくムッソリーニの時代にファシズム政権によって建てられた鷲の像がありました。
そこが、テベレの源泉です。
とはいえ、ちょろちょろと流れるだけの水流で、とうとうと流れる水を想像していた私たちにはビックリでした。
しかし、長いローマの歴史と密接にかかわってきたテベレ川の源泉を見ることは、なんとなく厳かな気分になります。


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