今回の写真はどれもバリ島の同じ場所を写したものです。
潮汐によって海面が最も高くなった状態を満潮(高潮)、最も低くなった状態を干潮(低潮)といい、満潮と干潮の海面の差を干満差(潮差)といいます。
潮の満ち引きには太陽と月の重力や、自転の遠心力が関係します。
場所により干満の差はかなり違いますが、一般的に赤道近くは干満差が少ないといわれます。




バリ島も赤道の近くに位置していますが、それでも満潮時と干潮時の差は3メートル近くあります。
また、時刻やお天気によっても様々な表情を見せてくれます。




激しい波や海流に運ばれて砂の位置も刻々と変化しており、砂があるとないとではビーチの景色も一変。
潮が引き、砂も運び去られると、海底に隠れていた岩がむき出しになります。
普段海水と砂の下に隠れている岩の形は規則的な溝ができあがっています。
砂が運ばれてきて海底の岩が隠れ、さらに潮が満ちると、見えるのは海面ばかり。




岩をも削る海水の威力、岩々の間に見る小さな貝や魚、カニの姿。
海底の地形、砂の位置、風、波の形状。
空の色、空を映す海の色。
夕焼けの条件が合えば、「見た人が幸せになれる」と言われる「グリーンフラッシュ」に出会えることも。
「グリーンフラッシュ」は、水平線に太陽が沈む瞬間にキラッと緑色を放つ、日本では非常に希少な自然現象ですが、バリ島西海岸では晴れた夕方には割とよく見られるのです。




あちこち観光したい場所も尽きない島ですが、じっくり海と向き合って過ごすのも一案です。
ぼーっと眺めて何も考えずに過ごすもよし。
ですが、刻々と大きく表情を変える海は、驚くほど多くの驚きや感動を与えてくれるので、ぼーっとはしていられないかもしれません。



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