ピサといえば斜塔が有名ですが、斜塔は大聖堂に付属したもの。
本来の主役は、大聖堂そのものになります。
ピサはかつて、イタリア半島でも有数の海洋都市として栄えました。
その栄華を伝えるピサ大聖堂は、11世紀から13世紀にかけて建立されたこの町のシンボルです。




外観の荘重さをそのままに、内部もロマネスク様式の重々しさが漂います。
祭壇の上部には、きらびやかなモザイクで描かれた全能のイエス・キリスト。
中世のビザンチン様式を踏襲したモザイクは、まさに地上の天国といった趣です。

14世紀に作られた説教壇は、彫刻家として有名なジョヴァンニ・ピサーノの作品。
聖書の名場面が細かく彫られた説教壇は、じつは火災から逃れるためにどこかに運ばれ、長らくその所在が不明になっていたそうです。




20世紀になってようやく本来の位置に戻り、ピサの往時を語り継いでいます。
この大聖堂、斜塔に登るとはるか上から眺めることができ、美しい十字架型をしているのを目の当たりにできます。
ピサに行ったら、斜塔だけではなく、ぜひ大聖堂の美しさも楽しみたいものです。


Copyright(C) wowneta.jp