多くのスペイン料理に使用される調味料が、パプリカ粉です。スペイン語では「ピメントン(pimentón)」と呼ばれます。

スペインでは、辛いパプリカ粉(pimentón picante)と辛くないパプリカ粉(pimentón dulce)があり、料理によって両方使ったり使い分けたりします。両方使用する場合にはだいたい、辛さの好みによって配分を調整するようにレシピに書かれています。

バルの定番タパスのひとつであるパタタス・ブラバスのソースや、寒い時期に家庭でよく作られるひよこ豆やお肉の煮ものにも、パブリカ粉はたくさん使われています。また、香りづけと彩りのために、野菜の炒め物、ゆで卵料理、シーフードなどには仕上げにパプリカ粉をパラパラと振りかけます。特にゆで卵料理やシーフードは、それだけでは彩りが少し寂しいと感じますが、パプリカ粉を振りかけるとそれだけで一気にお皿が華やぎ、食欲をそそる一品となります。

スペイン料理には、トマトや赤パプリカがたくさん使われるため、赤い色の料理が多いと感じていましたが、このパプリカ粉もスペインの食卓に赤色を添える調味料なのです。


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