スペインでは、「Caldo(カルド)」と呼ばれるブイヨンスープや、そのスープを使った料理がたくさんあります。美味しいだけでなく栄養満点のこのカルドは、寒い冬にはもちろんのこと、夏にもよく食べる家庭料理のひとつです。

骨付きの鶏肉や、スペインの生ハムであるハモンの骨、ひよこ豆、にんじん、じゃがいも、玉ねぎなどの野菜を大きな鍋でコトコトと3~4時間煮て作られるスープは「Caldo de cocido(カルド・デ・コシード)」とも呼ばれ、コクとうま味がつまっていてとても美味しいのです。

近年はスーパーに行くと、既成のカルドがずらりと並んでいます。固形タイプのものもありますが、メジャーなのはパックに入って温めるだけのタイプ。人工調味料を一切使用していない100%ナチュラルなカルドもあり、健康にも安心です。また、チキン味、シーフード味など、さまざまな種類が販売されているので、使う料理によって異なるタイプのカルドを安く手にすることができます。

特にスペインらしいな、と思うのが、パエリア用のカルド。最初からすべて手作りでパエリアを作るとサフランなどいくつもの調味料が必要ですが、このカルドにはパエリアに必要な調味料がすでに配合されているため手軽です。

既成のカルドが手軽に手に入るとはいえ、やはりスペイン人のお母さん、おばあちゃんが作るカルドの味にはおよびません。


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