公園など緑のある場所に時々見かけるオブジェがあります。
現代アート?とも取れそうなこのオブジェは「虫の宿」(インセクトホテル、Hôtel à insectes)。
写真はフランシュ・コンテのベルフォール駅近くの墓地の入口のもの。
中には竹や木片、レンガなどが詰められ、ハチやチョウ、木食性のムシたちを迎えようという試みです。(外側の枠はワインの熟成樽の再利用?)




 ヨーロッパではこの20〜30年で虫人口が激減している、というデータがイギリスやドイツ等から報告されています。その減少数は70%は固いとか。
この「虫の宿」、キットも売られているので庭に作ってエコロジー活動に参加することもできます。




 ところで2023年夏は「蚊が増えた」、という話題が何度か出ました。
数自体が増えたのか、痒みの強いタイプの蚊が増えたのかは定かではありません。
 そしてこの夏、フランスの都市部ではトコジラミ、別名ナンキンムシが大発生しました。
実際、滞在したホテルでそんな部屋にあたってしまい、軽症だったとはいえ首に赤い点のかゆみを感じながらシャワーで全身洗い落とし、衣服をしっかり洗って駆除した後、2泊目は別の部屋に移動させてもらったという体験をした旅行者も。




 2024年、ナンキンムシ駆除はフランスの威信にかけ(!)、パリオリンピックの重要課題の1つになったと言えるでしょう。
布団乾燥機や専門駆除業者、街のコインランドリーの乾燥機がフル稼働しそうです。
 人に歓迎される虫、駆除される虫・・・地球に住むもの同士、互いに翻弄される運命?


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