バンコクの中華街近くにあるフアランポーン駅は、1916年に開業したバンコク最古のターミナル駅です。
この駅は2023年にバンコク北部に新ターミナル駅クルンテープ・アピワット駅が開業するまで100年以上も利用されてきました。

長距離路線は新駅に移ったものの、近郊列車は現在でもフアランポーン駅から発着しています。




新しいクルンテープ・アピワット駅が近代的で無機質な駅であるのに対し、フアランポーン駅はこぢんまりしたレトロな雰囲気の漂う趣のある駅です。

駅舎はドイツのフランクフルト駅をモデルにデザインされたアーチ型で美しく、写真映えします。
内部には歴代のタイ国王の肖像画が飾られ、オレンジ色の袈裟をまとった僧侶がベンチで列車を待つ光景は非常にタイらしさが感じられます。




駅のホームは欧州のように改札がなく自由に出入りできるので、フアランポーン駅を訪れたならホームへ入って見学するのがおすすめです。
以前に比べて列車の発着が減少したために余っている場所に、かつてタイ国鉄で利用されていた機関車が展示されています。

新駅の開業により以前のような多くの旅行者が行き交う光景はなくなりましたが、今もなお旅情を誘う静かな時間が流れています。


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