木曜日の夕方、ブルゴーニュ地方はディジョン市のダルシー広場。
観光客や買い物客が行き交い、メインストリートの入り口であるこの広場に、身軽な服装の若者たちがそこここに立っています。
何かが始まるにはまだ少し時間がかかりそうな様子ですが、それでもそれほど広くはない広場にざっと見ても5〜60人はいそうな勢いです。




この若者たちの目的は、ジョギング。
地方有力紙「ビアンピューブリック」によると、その始まりは2025年1月のことでした。
地元ブルゴーニュ・ヨーロッパ大学の医学生オーギュスタンさんとアントワヌさんがジョギングクラブ「ディジョンクテ」(Dijonctés)を立ち上げ、当初6人の若者が走り始めました。
それがあっという間に広がり、この5月には300人ほどのジョガーたちが参加する規模になったのです。




開設された Instagram にはスケジュール表が張られ、誰でもご自由にどうぞというスタンス。
青空が広がったこの日、安全確保のためにパトカーの見守りを受けつつ、軽快な音楽が高らか
に響く伴走車にも伴われ郊外に向かって思い思いのペースで歩道を走る長い列ができていました。
行列を見送っていると、横道からひょっこり2人の女性が現れてジョギングの列に合流する姿も。
この大盛況の背景には気軽に参加でき、みんなと一緒ならイベント感覚で健康づくりができる、というモチベーションの他に、昨今の治安も関係しているといえるでしょう。




他のヨーロッパの町同様、少数でジョギングする際は当然人通りの少ない道も必然的に通るため、治安の面で多少のリスクが伴います。
でもたくさんいる方が安全度が高まる、というわけ。
安全に、ストレスフリーな健康作りを!


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