ローマのテルミニ駅に近いサンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂は、ローマの四大聖堂として多くの観光客が集まる場所です。そこから歩いて2分ほどのところに、サンタ・プラセーデ教会という小さな教会があります。観光客にはあまり知られていませんが、ビザンチン様式のモザイクがとても美しく、中世をテーマにした本によく登場する教会です。

教会の創建は9世紀にまでさかのぼります。
ローマでは、1527年にドイツ兵による「ローマ略奪」によって中世やルネサンス様式の教会の多くが破壊されてしまいました。サンタ・プラセーデ教会は、ローマでは数少ない中世様式の教会の生き残りです。




サンタ・プラセーデは、古代ローマ時代に殉教したといわれる聖女。しかしその存在は伝説的で、実在していたかが謎とされている聖女です。ヴァティカンは「聖女プラセーデは実在していなかった」ことを認めましたが、カルト的な人気があり、彼女の名前を冠した教会はそのまま残されました。

バロック様式の教会が多いローマの中で、きらびやかなモザイクによる祭壇画が特徴のサンタ・プラセーデ教会はとても幻想的。小さな教会ながら抜群の存在感があります。



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