
スロベニア中部の歴史都市カムニクで9月11~13日、「第53回 民族衣装と衣服文化遺産の日」が開かれます。旧市街を舞台に、民族衣装、音楽、踊り、工芸、郷土料理をまとめて紹介する国内最大級の民族文化イベントで、入場は無料です。
■ 日曜は約2000人が民族衣装で行進
今年の目玉は13日午後3時からの大パレードです。主催者は約2000人の民族衣装参加者を見込んでおり、色や刺しゅう、帽子、装飾の異なる衣装が旧市街を埋めます。祭り全体では500人を超える出演者が登場し、ルーマニア、ポーランド、アイルランド、タンザニアからの民俗舞踊グループも参加予定です。
カムニクの観光当局によると、この祭りには例年3万人を超える来場者が訪れます。町の人口規模を考えると、週末だけ街の雰囲気が大きく変わる催しです。
■ 衣装を「着るまで」も見せる
2026年はゴレンスカ地方の衣服文化に焦点を当てます。舞台では、下着から一つずつ身につけて完成した民族衣装になるまでを見せる実演「Od gat do gvanta」も開催。完成した姿だけでなく、衣装がどう構成され、どんな場面で着られてきたのかまで紹介します。
土曜には伝統工芸の実演やゴレンスカ地方の昔話、結婚式を題材にした民俗劇なども予定されています。観光客は衣装を見るだけでなく、その背景にある暮らしにも触れられます。
■ 1966年から続く「町の誇り」
祭りの始まりは1966年。長年続くうちに、地域の保存行事から国内外の観光客を呼ぶイベントへ成長しました。それでも中心にあるのは、衣装を博物館の展示品として扱うのではなく、実際に着て歩き、踊り、語り継ぐことです。
旧市街そのものを舞台にすることで、文化遺産が今も地域の日常とつながっていることを見せる。カムニクの3日間は、伝統を「保存する」だけでなく「使い続ける」祭りになっています。
祭り期間中は、伝統料理や工芸品を扱う出店も旧市街に並びます。見る、着る、食べる、買うという複数の体験が重なることで、民族衣装が特別な舞台衣装ではなく、地域の暮らしの記憶として伝わります。
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