魔除けの儀式とめでたい龍【中国】

四川省・成都のランタンフェスの中でも一番の目玉が、「魔除けの儀式とめでたい龍」の踊りです。幾人かの男性が棒に付いたランタン龍を持ち上げ、いかにも龍が生きているかのように踊りだします。

音楽や音に合わせて龍を見事に操り、人々の頭の上を通ると魔除けに、龍が顔を向けてかみつくしぐさをすると、めでたいとされています。

一番難しいのは、龍の前に立って、龍玉を持ちながら踊る人。そして、その龍玉を狙って龍を動かす、龍頭を持ち上げる人とされていますが、本当に一番難しいのは、龍のしっぽを持つ人だそうです。龍の長い体がねじれてしまわないように、微調整をしながら踊り続けなければなりません。

この踊りは全体で10分ほど。成都のランタンフェスでは、夜8：00から、いきなり会場のどこかで始まりだします。場所は未定です。なので、ランタンフェスに集まっている人は、龍が出没しそうな場所で、場所取りをしながらカメラやビデオを掲げて待っています。

寒いランタンフェスも、龍の登場に多くの人の「ワッ！」という歓声、そして中国ならではの音楽と太鼓やシンバルの音に、一瞬寒さを忘れて思わず見入ってしまいます。