中国の文化は、自分のお箸を大皿料理に直接つけていただくのが習慣です。お皿には「取り箸」というものが一切なく、スープであろうと、お魚であろうと、自分のお箸を直接おかずにつけていただきます。

初めて中国の文化に触れたときは、各自のお箸で直接おかずに触れることが嫌で、なかなか皆とごはんをいただくことができませんでした。その習慣は今でも少し苦手なところがあります。鍋料理も自分のお箸でつついたり、親切な人は、その人が使ったお箸で私のお椀の中に料理を取り分けてくれることさえあるからです。

そんな抵抗があることも、人にはなかなか言えずにいたのですが、最近はおひとり様食事が流行ってきてくれて助かっています。一人分の鍋料理、一人分の定食といった感じで注文できるお店が増えてきました。

ただ、そんなお店が増えても、中国人の習慣通り、人のお皿の料理をとって食べたりと、おかずシャッフルが続いています。このお箸問題は治らないような気がしています。でも、おひとり様料理ができるようになって、昌菜などの食べにくい料理も一人だけで楽しめるようになったのは確かです。


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