2019年の中国の旧正月は、中国人30億人が移動をするというニュースが報道されていましたが、それもそのはず。大きな荷物を持った大勢の人が、バスや列車、飛行機を使って過年(ゴウ・ニェン)である大晦日までに移動を完了してしまいます。そのため、あちらこちらでは交通渋滞と交通事故が頻発し、大通りは人であふれて、まともに歩けない状態になります。

それとは反対に、田舎では都会からの家族を迎える準備がはじまります。食べきれないほどの料理を作り、家の中を飾り、周りの親戚が何十人と来ても良いように、お布団を干してひたすら家族や親戚の帰りを待つ年配の人たちがいます。都会の雰囲気とは違って、田舎の旧正月は質素ですが、精一杯のおもてなしをしようと、老人が多い町の中は赤の「めでたい」装飾品をあちらこちらにつけて、華やかな雰囲気に仕上げます。




お年寄りの人が一生懸命装飾を広げ、ひとつひとつを手に取って赤の装飾を飾る姿は、何となく胸が熱くなる想いがします。一年に一回、出稼ぎに出ている家族を迎える用意に忙しい農村と、早く家に帰りたいという大都会の出稼ぎ家族がやっと会える旧正月は、旧正月の一週間と、前後一週間の、合わせて三週間と言われています。


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