スペインで夜、レストランに行くと子連れ家族が多いことに驚きます。

特に学校が夏休みの間の7月から8月は、ベビーカーに乗った幼い子から10代の子まで、たくさんの子どもたちを見かけます。スペインの夕食の時間は午後10時や11時。夕食が終わると12時近くになることも珍しくありません。その間、もちろん子どもも一緒です。小学生くらいの子どもたちは、大人が食べ終わるのを待ちきれずに、レストランの中やテラスで子ども同士で遊んでいたりもします。

筆者は7月から8月には、スペイン南部に位置するカディスという海沿いの町で過ごすのですが、その町は広くてきれいなビーチがあるため、夏にはスペイン国内外から観光客がたくさん訪れます。そこでは、夜中12時を過ぎても、ベビーカーを押しながら海沿いの歩道をジェラートを片手にお散歩している家族をよく見かけます。10代の子どもたちも、子ども同士ではしゃぎながら親のそばを走り回っています。

夏休み以外の時期には、さすがに12時を過ぎて散歩している家族の姿を見ることはあまりありませんが、それでもレストランに行くと10時過ぎでも大人と一緒に夕食を食べる子どもたちを見かけます。毎日のことではないとしても、次の日はちゃんと起きて学校に行けるのかな、とこっちが心配になってしまいます。

スペインは日本と比較して、子どもの生活時間に大人が合わせるよりも、大人の生活時間に子どもを合わせる傾向が強い印象を受けます。スペインは非常に社交的な国。友人や親せきと一緒に過ごす時間を大切にし、家族ぐるみで楽しむ文化なのでしょう。


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