日本で「今日は何の日」とネット検索すると、毎日必ず何かの日として登録されていますよね。スペインでは、年間を通して毎日が「誰かの名前の日」なのです。

というのも、スペイン人の名前の多くはキリスト教の聖人から名付けられます。毎日が何かしらの聖人の日なので、その聖人と同じ名前の人はその日が「名前の日」となります。

とはいえ、たくさんの名前があるので同じ日に2~3の名前が重なることもあります。例えば、今日は「アントニア」と「ロベルト」の日、ということもあります。

誕生日と名前の日は別なので、「この日に生まれたからこの名前をつける」ということはあまりないそうです。そのため、スペインでは誕生日の他に名前の日にもお祝いをします。とはいえ、子どもの時は名前の日に親や親戚からプレゼントをもらいますが、大人になると「おめでとう」と電話がかかってくるくらいで、誕生日のように祝うことはありません。




聖人の名前がついていないと名前の日もないのでお祝いはありません。例えば、私の息子は日本の名前をつけたので、その名前に由来する聖人はいません。しかし、生まれて数か月後に行なった洗礼式で、教会に登録する名前としてミドルネームにスペインで最も多い名前のひとつである「ホセ」をつけました。そのため、息子は3月19日の「ホセ」の日にお祝いをします。この「ホセ」というミドルネームは戸籍にもパスポートにも登録されておらず、あくまでも宗教的なイベントの際に便宜的に利用するだけです。日本人の私からすると、そんな風に名前をつけ足していいの?と思いますが、現代ではそれもアリみたいです。

「あんな」や「まりあ」といった日本でも使われる名前は、同じ名前の聖人がいるので、スペインでは名前の日があるんですよ。


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