ラファエロが残した肖像画の傑作に、『インギラーミ枢機卿の肖像』という作品があります。
トスカーナ州ピサにほど近いヴォルテッラは、このインギラーミ家が勢力を誇った町。
観光地として人気のトスカーナ州には、イタリア国内外からさまざまな観光客を受け入れる宿泊施設がありますが、今回利用したのは「アフィッタカーメラ」と呼ばれる安価な宿で、土地の農家などが一室を観光客に開放している形態です。




ヴォルテッラの町全体を地図で見ると大きな町のように見えますが、実際には1日あれば十分に隅々まで歩き回れる規模です。
この町の見どころは、町の中心にある古代ローマの劇場跡でしょうか。
ヴォルテッラの町の起源は非常に古く、石器時代までさかのぼるといわれています。
エトルリア文明の名残もあちこちに残ります。




しかし、ほどよい具合に崩れた古代ローマ時代の遺跡は、旅愁をかきたててくれる風情が。
ルネサンス時代には、近郊で明礬が発見されたために栄えたといわれるヴォルテッラ、古代からルネサンス時代の変遷を目にすることができます。

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