コロナウイルスの影響はもちろんスポーツ界にも広がりました。「リーガ・エスパニョーラ」と呼ばれるスペインのサッカー国内リーグは3月中旬からすべての試合が中止となっていましたが、3ヶ月ぶりに再開されました。

しかし、その試合をテレビで観戦すると、そこには見慣れない光景が。

観覧席にサポーターはひとりもおらず、空席。行動規制が徐々に解除され、だんだんと日常生活を取り戻しつつあるスペインですが、まだ多くの人々が集まるイベントなどは規制されています。そのため、サッカーの試合も観客なしで再開されることになったのです。

サポーターの声援のない試合をテレビで見ていると、まるで練習風景を見ているようです。ゴールを決めた際には、音声でサポーターの歓声が流れますが、例えばゴールを決めるか決めないかの緊迫した場面で、通常ならば盛り上がるサポーターの声援がありません。また、イエローカードを出されたときのブーイングもありません。そのため、試合を観戦していても少し物足りなさを感じます。

試合中に時々、コンピューターグラフィックスで観客席に人がいるかのような画像が現れますが、それと同じくらいの頻度で観客席に映し出されるのが、「Safe Sports, Safe Tourism(安全なスポーツ、安全なツーリズム)」というメッセージ。これは、スペイン政府、リーガ・エスパニョーラ、スペイン経団連が共同で行なっているスペインへの旅行を促進するキャンペーンです。

見慣れないサッカー中継の様子に違和感を持ってしまいますが、少なくとも国内リーグが再開してサッカーファンは喜んでいます。


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