クバール・スピアンのあるプノン・クーレン(”ライチの山”の意)は、その名の通りライチの木が多いことから、その名が付けられています。

802年にジャヤヴァルマン二世がこの山で神王として即位したことから「最高神、インドラ神の山」とされ、聖域とされてきました。






クバール・スピアン(川の源流の意)は、シェムリアップ川の源流にあたり、クーレン山・シャムリアップ川・トンレサップ湖は、ヒマラヤ山脈・ガンジス川・インド洋に模され、古来より山と海とを結ぶ基点として重要視されてきました。

バスから降りて、山を40分ぐらい歩きます。木や岩に赤くペイントがありますが、この目印より向こうにはまだ地雷の危険が残っています。かなり険しい斜面を登っていくと、山の上の方に滝があり、その付近には遺跡があります。






川が流れていて、川の底や川岸の岩に神々の彫刻があります。川底には沢山の円形のリンガ(シヴァ神の象徴&男性器)やヨニ(女性器)が彫刻されています。






岩肌には、ヒンドゥー教のヴィシュヌ神が、彼のヘビであるアナンタの上に横たわり、彼の足元には妻ラクシュミーがいる姿や、ハスの花がブラフマー神のへその位置から伸び出しているものなどがあります。






ヒンドゥー教の3大神は、天地創造の神・ブラフマー神、太陽神・ヴィシュヌ神、破壊と創造の神・シヴァ神ですが、この宇宙を創造する神々の上流を通った水が、聖水となって流れ、アンコール王朝を潤し祝福しています。







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