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【宮永篤史の駄菓子屋探訪15】北海道札幌市手稲区「ピッコロ」時代の変化と家族の歴史が詰まった店

三角屋根に煙突のかわいらしいお店

あと1kmほどで小樽市に入ろうかという札幌市の西の端。手稲山がよく見える手稲区の住宅街に、駄菓子屋があるという情報を見つけたので訪ねてみました。角度の急な三角屋根と、突き出た煙突が印象的な、公園のすぐそばにあるかわいらしい建物。テントには「たこやき・たいやき」、外壁には「おやつ工房 ピッコロ」とあり、駄菓子とはどこにも書かれていませんが、まずは入店してみます。

店内は入ってすぐ左側に軽食を食べるスペース、右側に文房具があり、その奥はすべて駄菓子売り場になっていました。たこやき・たいやきは残念ながらすでに閉業していて、現在はフライドポテトと、夏場にかき氷を出しているとのこと。早速注文すると、かき氷がとてもノスタルジックなカップに入って出てきました。

駄菓子は、あわ玉・どんぐりガムの空き容器を再利用した陳列。統一感があり、品数も豊富です。書類ケースを転用したものもあり、管理や整理がしやすそうな見事なアイデアでした。「そういえば店内にあるイス、ゲーセンのやつだなあ」と気になって尋ねると、昔はゲームの筐体がたくさん置いてあり、学校で問題になるほどにぎわったそうです(笑)。

テレビの取材をきっかけとして駄菓子中心に

ピッコロは昭和58年(1983年)に、自宅を改装して店主が創業。店名は、当時小学生だった娘さんが、楽器のピッコロから着想して命名したそうです。働いていた日用雑貨店から独立するかたちだったため、当初は手芸用品や文房具、雑誌、クリーニングの受け付けなどが中心で、駄菓子の取り扱いは少なめだったとのこと。

ある時、テレビの取材が来ることになり、「見栄えが良くなるんじゃないか」と駄菓子をたくさん並べて出演すると、「ピッコロ=駄菓子屋」と見られるように。この出来事をきっかけに、売り物は駄菓子が中心になっていき、現在に至るそうです。

たこやき・たいやき部門は、定年退職後のご主人が平成10年(1998年)に創業。店舗以外でも移動販売やスーパーマーケットでの出張販売を行っていたそうです。五平餅など、北海道ではあまり見かけないメニューもあって人気を博していたものの、体力的な問題などで引退されたとのこと。

娘さんがたこやき・たいやきを復活予定

「店を始めて、もう40年近くになります。15年ほど前に大病をして、閉店しなきゃいけないかな、なんていう時期もあったんですよ。その時に子どもたちから『おばちゃんがいないとお菓子が買えないから、早く元気になって』なんていう手紙をもらったりして。これはまたがんばらなくちゃ、と思って復帰しました。今も絶好調というわけじゃないんですけど、子どもたちも来続けてくれるし、大人になった子たちもいまだに来てくれるし、なんとかやってますよ。遠足の前日で買い物する子が多いときなんかは、調子が悪くても無理やり開けてます(笑)」

お店の名付け親である娘さんが、現在、移動販売車を製作中だそうで、お店で眠ったままだった焼き台を組み付け、屋号はもちろん「ピッコロ」!来年には復活したたこやき、たいやきを食べることができそうです。ピッコロという駄菓子屋には、ひとつの家族が織りなす歴史がたっぷり詰まっていました。

ピッコロ

住所:北海道札幌市手稲区星置1条6-6-11

電話:011-682-2484

営業時間:13:00〜17:00

定休日:不定休

[All photos by Atsushi Miyanaga]




2021/10/09 13:07  Copyright (C) 2019 TABIZINE All Rights Reserved.

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