パリ17区のモンソー公園のすぐ近くにある「ニシム・ド・カモンド美術館」は、イスタンブール出身の銀行家、モイズ・ド・カモンドの邸宅だった建物に作られた美術館です。美術館の名前の「ニシム」とは、第一次世界大戦中に亡くなった彼の息子の名前です。



大富豪の邸宅だけあって、美術館自体もとても豪華なつくり。マリーアントワネットの離宮プチトリアノンにインスピレーションを受けて作られたという邸宅は、左右対称のファサードが美しい建物です。



展示されているのは主に18世紀のフランスの家具調度品。これらはアートコレクターでもあったモイズ・ド・カモンドのコレクションです。



当時のサロンや書斎、寝室、使用人部屋まですべてを見学することができ、貴族階級の優雅な生活を垣間見ることができます。どの部屋にも凝ったデザインの家具が並び、壁にはタピスリーや美しい絵画が飾られ、その豪華さに圧倒されます。



それほど大きな美術館ではありませんが、展示品の豪華さや建物の装飾の美しさは、パリの美術館のなかでも上位に入る素晴らしい美術館です。18世紀頃の家具インテリアが好きな人や、貴族階級の豪華な暮らしぶりを知りたい人はぜひ行ってみてください。

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