<W解説>26年サッカーW杯、韓国はメキシコなどと同じA組=ファンら「最悪のシナリオ避けられた」
<W解説>26年サッカーW杯、韓国はメキシコなどと同じA組=ファンら「最悪のシナリオ避けられた」
2026年サッカーワールドカップ(W杯)北中米大会の組み合わせ抽選会が今月5日、米ワシントンで行われた。11大会連続12回目の出場となる韓国は、メキシコなどと同じA組に入った。この抽選結果に、韓国では優勝候補がひしめく他グループと比較し、「最悪のシナリオは避けられた」などと安堵の声が多く上がっているほか、スポーツ紙も「韓国代表のW杯の歴史上、このような蜂蜜組はなかった」(スポーツ韓国)などと伝えている。

今大会は米国、カナダ、メキシコの3カ国共催。来年6月11日にメキシコシティのエスタディオ・アステカで開幕する。7月19日まで、米国11都市、カナダ2都市、メキシコ3都市の計16都市で開催される。アメリカで78試合、メキシコとカナダでそれぞれ13試合行われる。

11大会連続12回目の出場となる韓国は、5日に行われ抽選会の結果、メキシコ、南アフリカ、欧州プレーオフD組の勝者と同じA組に入った。A組各国のFIFAランキング(抽選会時点)は、メキシコが15位で最も高く、韓国が22位、南アフリカが61位。また、欧州プレーオフD組は、デンマーク(21位)、チェコ(44位)、アイルランド(59位)、北マケドニア(65位)と続く。韓国はメキシコとはW杯本大会で1998年のフランス大会と2018年のロシア大会で対戦し、いずれも敗れている。南アフリカと対戦するのはW杯本大会では初めてとなるが、U-23代表チームは1戦1敗、U-20代表チームは3戦2勝1分けとなっている。

抽選結果に、韓国紙の朝鮮日報は「FIFAランキング最上位国を回避し、開催国として比較的組みやすい相手であるメキシコと対戦することで、大きな山を乗り越えたと評価されている」と伝えた。また、ネット上では、韓国のファンから「最悪は避けられた」「本当に楽な組だ」などと安堵した声が目立っている。また、オランダ(FIFAランキング7位)と同じ組に入った日本を引き合いに、「日本のグループより良かった」「日本の方がもっと厳しい」などといったコメントが寄せられた。

韓国メディアのSPOTV NEWSによると、元韓国代表で、Jリーグの大宮アルディージャでもプレーしたイ・チョンス氏は自身のYouTubeチャンネルで「個人的には、これは(韓国にとって)ワールドカップ史上、最高の組分けと思う。本当に最高だ」と話した。さらにイ氏は「メキシコと対戦するところを想像してみてほしい。ブラジルのように『ああ、これは負けた』と思うような対戦相手ではない。南アフリカも同じだ。(欧州プレーオフD組の勝者として)デンマークが勝ち上がってきても、挑戦する価値はある」とした。

一方、スポーツ東亜は「最悪は避けたが、最高ではない」との見出しで伝え、「明らかに最悪のシナリオは避けた。だからといって最高の組み合わせとみることはできない。メキシコ戦は常に挑戦だし、南アフリカは未知の相手だ。最も難しい相手とみられる欧州の相手国(欧州プレーオフD組の勝者)はまだ決まっていない」と指摘した。

11大会連続12回目の出場となる韓国は、Jリーグでも活躍したホン・ミョンボ監督が率いる。プレミアリーグで得点王となったソン・フンミン(現ロサンゼルスFC)をはじめ、ドイツ王者バイエルン所属のキム・ミンジェ、昨シーズンのチャンピオンズリーグを制したパリSGのイ・ガンインなどを擁する。前回の22年カタール大会で韓国は、ポルトガルやウルグアイなどの強国が入った1次リーグH組を2位で通過し、16強に進んだ。今大会は、実現すれば海外開催の大会として過去最高成績となる8強入りを目指す。

韓国では来年、中部のチュンチョンナムド(忠清南道)のチョナン(天安)に「大韓民国サッカー総合センター」が完成予定。2001年に開設されたパジュトレーニングセンターの老朽化を受けて新設されるもので、韓国サッカーの新たな中心地になると期待されている。代表チームは先月、臨時使用の承認を受けた同センターで初練習を行った。

Copyright(C) wowneta.jp