チェ選手はソウル出身の17歳。今季のワールドカップ(W杯)で3勝し、W杯ランキング1位で初の五輪に臨んだ。12日、決勝が行われ、チェ選手は1回目の試技で大きくバランスを崩し、着地に失敗し、膝を強打した。しばらく立ち上がれず、救急隊が駆け付け単価で運ばれる事態となった。2回目は一時、棄権の方針も示されたが、執念で競技を続行。最終3回目は完璧な試技を披露し、ただ一人90点超えを叩き出し、金メダルをつかんだ。
韓国選手が冬季五輪のスキー種目で金メダルを獲得するのは初めてで、国内は歓喜に沸いた。メディアもこぞってこの快挙を伝えた。韓国紙の朝鮮日報は「大きな負傷を負った状況でも最後まで諦めずに挑戦した結果、17歳が韓国に今大会初の金メダルをもたらし、雪上の主人公となった」と報じた。スポーツソウルは、競技がリヴィーニョ市で行われたことから、チェ選手の大逆転劇を「リヴィーニョのクレイジーな奇跡だ」とし、「これはスポーツではなくドラマだ。絶望の終わりに追い込まれたが、イタリアのリヴィーニョの雪原を感動で染めた。墜落の恐怖とケガの痛みに勝ち抜いた」と伝えた。韓国紙の中央日報はチェ選手について、「普段、あまり笑顔を見せない選手だ。内向的な性格に加え、緊張もしやすいタイプであるため、並大抵のことでは笑わない」と紹介した上で、「しかし、この日ばかりは違った。普段見られないような晴れやかな笑顔で取材陣を迎えた」と報じた。
スポーツ韓国は、チェ選手の勝因を2010年バンクーバー五輪フィギュアスケート女子シングルの金メダリスト、キム・ヨナさんの現役時代の戦略との共通点を指摘。「キム・ヨナは現役時代、日本の浅田真央とライバル関係を形成した。浅田は当時、最高技術だったトリプルアクセルを試みた選手だ。一方、キム・ヨナはトリプルアクセルを控え、他の技術で演技を繰り広げて加算点を受けた。この日のチェの姿も同じだった。絶体絶命の場面で難易度を下げる代わりに、完璧な演技で金メダルを獲得した」と解説した。実際、チェ選手は12日の決勝で、負傷後に臨んだ3回目は超高難度技を封印した一方、完璧な着地を披露するなど完成度の高い演技を披露した。
表彰式後、取材に応じたチェ選手は「まだ信じられない。神様が授けてくれた金メダルだ。今大会の韓国選手団にとって最初の金メダルなのでなおさらうれしい」と喜びを語った。その上で、「正直言って、ここに出場した選手の中で自分が一番、一生懸命に練習したと自負している。1回目でけがをして競技を続けるのは簡単ではなかったが、こうして優勝できて涙がたくさん出た」と話した。
チェ選手の快挙に、イ・ジェミョン(李在明)大統領もSNSを通じて祝福。「韓国のスノーボードに新たな歴史をつくったチェ・ガウン選手の強い闘志に拍手を送る。韓国がハープパイプというフリースタイル種目で世界の頂点と肩を並べられようになったことを示した」とし、「金メダルを手にしたチェ・ガウン選手の姿は、わが国民はもちろん、世界に感動を抱かせた」と称えた。
チェ氏の金メダル獲得は、韓国にとって歴史的快挙だったが、その瞬間を韓国の多くの視聴者はリアルタイムで見ることができなかった。今大会は、韓国では中央日報系のケーブルテレビ局JTBCが独占放映権を有し、単独で中継している。チェ選手の3回目の試技と金メダルが確定した時、同局のメインチャンネルはショートトラックの準決勝を中継しており、同局のスポーツチャンネルの視聴者以外はその瞬間をリアルタイムで見ることができなかった。同局は入札で韓国の地上波3社(KBS、MBC、SBS)で構成する「コリアプール」に競り勝ち、今大会の独占放映権を得た。今回の一件について、スポーツソウルは「多額の資金を投じて冬季オリンピックの単独中継権を獲得したJTBCが、最も重要な瞬間を本チャンネルで伝えられなかった点は惜しまれる」と伝えた。
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