首都・ソウルの市長選では保守系最大野党「国民の力」の現職、オ・セフン氏が再選
首都・ソウルの市長選では保守系最大野党「国民の力」の現職、オ・セフン氏が再選
韓国の主要自治体の首長らを選ぶ統一地方選挙の投開票が今月3日、行われた。イ・ジェミョン(李在明)政権を支える革新系与党「共に民主党」が主要都市の大半で勝利を収めた。一方、首都・ソウルの市長選では保守系最大野党「国民の力」の現職、オ・セフン氏が再選を果たした。今回の統一地方選は政権与党の大勝という形で幕を閉じたが、韓国メディアは「勝利が色あせたとの見方もある」(聯合ニュース)などと伝えている。一方、今回の選挙では、ソウルの一部投票所で投票用紙が不足し、終了時間までに投票できない有権者が発生する事態となり、与野党から選管に対する批判の声が上がっている。一部の有権者からは、再選挙を求める声も出ている。

韓国の統一地方選は4年に一度行われる。今回は広域自治体の市長・道知事16人、区庁長・市長・郡守(郡の首長)227人、広域自治体の市・道議員933人、区・市・郡議員3035人、教育庁トップの教育監16人が選出された。併せて国会議員の補欠選挙も同時に行われた。今回は、発足から1年を迎えた李政権の中間評価の性格も帯びた選挙となり、与党「共に民主党」は李政権への支持を、最大野党「国民の力」は李政権への審判を訴えた。

開票の結果、「共に民主党」は全国16の広域自治体首長選のうちプサン(釜山)やウルサン(蔚山)など12か所で勝利。李政権に対する国民の支持が反映された形となったが、人口の約5分の1が集中する首都・ソウル市の市長選では、李大統領に近い同党のチョン・ウォンオ氏が、「国民の力」の現職、オ・セフン氏に僅差で敗れた。韓国紙のハンギョレは「オ候補が激しい接戦の中でチョン候補を抑えたのは、李在明政権へのけん制心理や、不動産政策をめぐるソウル市民の批判世論などが反映された結果とみられる」と伝えた。

一方、「国民の力」は2024年末のユン・ソギョル(尹錫悦)前大統領による「非常戒厳」宣言の影響で支持率低迷が続く中での厳しい選挙戦となり、16の主要市・道の首長選のうち4勝にとどまった。聯合ニュースは「パク・クネ(朴槿恵)元大統領やイ・ミョンバク(李明博)元大統領が応援演説を行うなど総力戦を繰り広げたが、ソウル以外では支持基盤のテグ(大邱)とキョンサンプクト(慶尚北道)、キョンサンナムド(慶尚南道)を死守するにとどまるなど限界を露呈した」と解説した。

韓国紙の中央日報は4日掲載の記事で「大統領選から1年後に行われた地方選挙で番狂わせはなかった」とし、「与党陣営は立法・行政権に続き地方権力まで掌握することになった」と伝えた。韓国紙ハンギョレはソウル市長選で「共に民主党」の候補が敗れたことに「民主党にとっては広域自治体の首長選挙で得た『12対4』というスコア上の勝利が色あせるほど衝撃的な結果だった」と指摘。「6・3の民意は、政権発足から1年を迎えた李在明政権の民生・実用路線に対する国民的支持を確認されつつも、与党全般が独断的な態度と民意不感症に陥る可能性についても軽視できない警告を発した」とし、「国民が今、民主党に求めているのは、政権与党としての政策的有能さ、与えられた権限も最大限慎重に行使する制度的な節制である」と主張した。

今回の選挙の結果について、イ・ジェミョン(李在明)大統領は「選挙に込められた国民の意思を謙虚に受け止める」と述べた。また、李氏は「所属政党と関係なく、新しく選出された地方政府と積極的に協力する」とした上で、「政界も主権者が求めた実質的な国民生活の改善と地域の均衡ある発展、国民統合に向けて力を合わせてほしい」と求めた。

また、一部の投票所で投票用紙が不足したことについては、与野党から批判の声が上がっている。「共に民主党」のチョ・スンレ総括選挙対策本部長は「誰かがしっかり責任を取るべきだ」と述べた。「国民の力」中央選挙対策委員会のチェ・ボユン広報団長は「憲法機関が招いた重大な選挙管理の失敗であり、民主主義を支える投票制度の根幹を損なう暴挙だ」とし、「委員長をはじめとする選挙管理の責任者全員が直ちに辞任すべきだ」と主張した。

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