科学技術情報通信部(部は省に相当)と産業通商部は今月14日、今年上半期(1~6月)の情報通信技術(ICT)分野の輸出額が前年同期比120.5%増の2538億6000万ドル(約41兆2000億円)だったと発表した。このうち、半導体の輸出額は前年同期比162.5%増の1924億3000万ドルで、上半期として過去最高を記録した。この結果を伝えた通信社の聯合ニュースは「AI・サーバー向け投資の拡大によるメモリーの需要増加と価格上昇がけん引した」と解説した。
データを記憶するメモリーと呼ばれる半導体の生産が主力の大手2社、サムスン電子とSKハイニックスはAIやデータセンター関連の需要の高まりを受け業績が絶好調で、それに連動して社員の報酬も破格なものとなっている。SKハイニックスは昨年、営業利益の10%をボーナスとして社員に支給することで労働組合と合意。サムスン電子も今年5月、同様の仕組みによる一時金を支給することで労使合意した。
韓国銀行は13日、半導体景気の拡大の局面が2023年3月から40か月にわたって続いていると明らかにした。今後の見通しについて、「半導体景気の拡大局面が相当期間続く」との見解を示した。
財政経済部(省)は14日、今年の実質国内総生産(GDP)成長率の見通しを1月時点から1.0ポイント引き上げ3.0%に上方修正した。修正の主な要因はやはり半導体の好況によるもので、聯合ニュースは「政府は半導体好況の効果を一過性にとどまらせず、韓国経済の構造的転換へとつなげる方針だ」と伝えた。
こうした好況の影響は、受験産業や就職、婚活事情などにも変化をもたらしている。亜州日報は先月、「(成績)最上位層の学生の事実上、唯一の選択肢が医科大学(医学部)だった時代に変化の兆しが見られる」と伝えた。前述したように、近年、受験生の間では大学卒業後に半導体大手サムスン電子やSKハイニックスへの就職が保証された就職連携型の「半導体契約学科」の人気が高まっている。高倍率となり、合格ラインも上がっているという。朝鮮日報は先月、ソウル市内のとある大学受験塾のスローガンが最近、「みんなでハイニックスにgo!go!go!」に変わったとし、「いわゆる『ハイニックス(SKハイニックス)シンドローム』が高校や受験業界に広がっている」と伝えた。
求人・就職サイトのジョブコリアが先月発表した「2026企業選好度レポート」では、「今すぐ出勤したい企業」の1位はSKハイニックス、2位はサムスン電子で、半導体企業への人気の高さがうかがえる。選考理由は年俸および成果給が32%で最も多く、以下、福利厚生(15%)、職務の成長可能性(13%)、企業ブランド・認知度(10%)の順で続いた。これまでIT・プラットフォーム企業の人気が高かったが、今回の調査では順位を下げた。
婚活市場でもSKハイニックス、サムスン電子の社員の評価は高い。デジタルトゥデイによると、結婚情報会社Sunwooのマッチング担当者は取材に「半導体業界で働いている相手を希望する依頼はかなり多い」と話した。
一方、デジタルトゥデイは「好況の果実が一部に集中することで、格差拡大への懸念も強まっている」と指摘。「富の格差が単なる所得の差ではなく、アイデンティティの差に変われば、社会的対立を拡大させかねない」と懸念する、経済学者でインハ(仁荷)大学のチョン・セウン教授の声を伝えた。
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