<W解説>各種の統計結果からもわかる、暑すぎた韓国の夏(※写真は記事とは関係ありません)
<W解説>各種の統計結果からもわかる、暑すぎた韓国の夏(※写真は記事とは関係ありません)
今月8日の韓国はソウルやその近郊、中部地方を中心に朝は気温が10度台まで下がった。韓国紙の中央日報は「青空の下で一日の寒暖差が大きい、典型的な秋の天気が続いている」と伝えた。だが、韓国は日本同様、今夏も7 月、8月は厳しい暑さが続いた。8月2日、南東部のキョンサンナムド(慶尚南道)ヤンサン(梁山)で42.5度を記録。韓国内の観測地点97か所における観測史上最高気温を更新した。疾病管理庁によると、韓国における今年の熱中症による死者は8月末時点で34人に上り、2022年の9人から約3.8倍となった。韓国紙のハンギョレは同月9日に掲載の記事で「韓国で『最高気温40度の日が年間30日』に達する極端な猛暑が、今後は夏の日常になる見込みだ」と伝えた。

日本の気象庁は今年4月、最高気温が40度以上の日を指す新しい気象用語として「酷暑日」の運用を正式に始めたが、韓国気象庁は今年から最高気温が39度以上か、体感温度が38度以上と予想される場合に「猛暑重大警報」を発令する運用を始めた。また、夜間については、最低気温が25度以上となることが予想される場合、「熱帯夜注意報」を発表する制度も開始した。早くも7月には南東部のキョンサンプクト(慶尚北道)南部に初めて同警報が発令。8月4~7日にかけては、ソウルなど各地に出され、8月の観測史上最高気温を更新する地点が続出した。猛暑の影響で、先月、国内のプロ野球の全試合が数日にわたり中止となる事態にもなった。イ・ジェミョン(李在明)大統領は先月、猛暑について「国家災害事態とみなし、国民の生活を守るために総力を挙げて必要な措置を迅速かつ抜かりなく推進してほしい」と指示。「何よりも急がれるのは国民の命を守ることだ」とし、社会的弱者の支援策を再検討することや、屋外などで働く労働者の安全管理を徹底するよう呼び掛けもした。

熱中症患者も続出した。死者も出ており、疾病管理庁によると、今年は8月末時点で34人となった。韓国内における熱中症による死者は5年間で約3.8倍に増え、高齢者が目立つという。今年も8月末時点での熱中症による死者34人のうち、16人(47.1%)が80歳以上だった。

韓国紙の中央日報は、先月4日に掲載の記事で「極限の猛暑が『ニューノーマル』になったとの分析も出ている」と指摘した。同紙は「実際、最高気温の上限が急速に上昇している」とし、1904年に韓国で近代的な気象観測が始まって以降の最高気温の推移を紹介しながら「最高気温の上限が1度上昇するまでには76年を要したが、その後はわずか8年でさらに1.5度も上昇した」と解説した。さらに同紙は「特に2020年代に入ってからは猛暑が一段と激しくなっている」と指摘。「2020年代の猛暑日数は1910年代と比べて約2.2倍に増加した。年平均気温も過去100年間(1910~2010年)で1.9度上昇したが、2020年代だけでその半分にあたる0.9度も上昇した」と解説した。

同紙が指摘するように、「極限の猛暑が『ニューノーマル』になった」ことで、人々の「涼」の取り方にも変化が見られるようになってきている。韓国では近年、夏は冷房の効いた複合商業施設内で買い物や飲食、催しを楽しむ「モールカンス(モールとバカンスを組み合わせた造語)」の需要が増えている。複合商業施設では期間限定の店舗を開設したり、夏休み中の家族向けの企画を催したり、「モールカンス」の需要を取り込む店舗づくりを進め、今夏も賑わいを見せた。施設が避暑を目的とした場所にとどまらず、買い物、食事、文化体験など一日楽しく過ごす場所になりつつあるようだ。

また、ソウル市内には無料で日傘を貸し出すサービスが登場。設置されたスタンドでQRコードをかざすと、48時間、無料で利用が可能で、同市区内のスタンドならどこでも返却が可能と利便性も高く、今夏、人気を集めた。

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