ヨーロッパでも酷暑がニュースになることが多くなりましたが、イタリアの山々の避暑地は、朝晩はクーラーなしでも過ごせる場所が多いようです。

北イタリアのカドーレもそのひとつ。
ユネスコの自然遺産ドロミーティの中心にあり、名峰とカドーレ湖に囲まれています。
山々の緑色と湖の青色は神秘的で、どことなくアルプスの少女ハイジに登場するような空気感。
南イタリアの乾燥した空気が醸し出す風景とは、色合いを異にしています。




19世紀後半から富裕層の保養地として有名になったカドーレは、空気がきれいなことから呼吸器系の病院も建てられました。
かつては肺結核患者を収容していたピオ12世研究所は、今もぜんそくをはじめとする呼吸器系の研究機関として有名です。

カドーレはまた、ヴェネツィア派の巨匠ティツィアーノの故郷としても有名。
ティツィアーノは故郷に自作品を売った際、カドーレの高品質な木材で報酬を受け取ったという記録もあります。

天才を生んだにふさわしいカドーレの風光明媚は、今も健在です。

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