クリスマスから年末年始にかけて、イタリアでは冬のバカンスを楽しむ習慣があります。
クリスマスはもちろん、家族や親戚が集ってごちそうを食べるのですが、それが終わるとウィンタースポーツを楽しみに、あるいは山小屋での冬を満喫するために、人々は北イタリアや山へと向かうのです。
大自然の中にある一軒家を借りても、車で最寄りの街へ行けば文化に触れることができるのがイタリアのよいところ。
雪が少なかった今冬、北イタリアのトレンティーノ＝アルト・アディジェに滞在した我が家は、ある1日をお城見学で過ごしました。

トレントにあるブオン・コンシッリョ城は、イタリアの歴史や美術の本によく登場する名城です。とくに「鷲の塔（Torre d’Aquila）」に残る12か月をテーマにしたフレスコ画は有名で、15世紀の人々の生活を今に伝える歴史的な史料にもなっています。
コロナ下においても広大な場内では他の見学者との距離を保つのが難しくはなく、お城の優美なスタイルと多彩な絵画の数々を堪能できます。