米中、きょう高官会談…「中国経済の実力者」何立峰副総理とは?
米中、きょう高官会談…「中国経済の実力者」何立峰副総理とは?
中国の習近平国家主席の長年の側近であるホー・リーフォン(何立峰)国務院副総理(70歳)は、10日(現地時間)、スイス・ジュネーブで米国のスコット・ベッセント財務副長官らと貿易交渉を行うが、「比較的やりにくい交渉相手」と評価されている。

 9日(現地時間)、フィナンシャル・タイムズ(FT)は米中高官会談で中国代表団を率いる何副総理に焦点を当て、前任のリウ・ホー(劉鶴)元国務院副総理と比較した。

 劉元副総理はハーバード出身の経済学者で流暢な英語を話し、市場の自由化を重視していた。一方、何副総理は厦門大学の経済学博士出身で「純国産派」であり、英語は得意ではない。また、習主席が強調する「中国式社会主義市場経済」を主張する。

 FTは何副総理について「典型的な中国官僚」であり、「友好的に見えるが、中国の強みについて誇りを持ち、冷徹だ」と評価した。

 コンサル会社コントロール・リスクのアンドリュー・ギルホルム中国分析責任者は「何副総理はおそらく米国代表団にとってより手強い交渉相手だ」とし、「トランプ大統領は『中国が米国との取引を望んでいる』と言うが、中国は米国以上に長期的な政治的痛みに耐える意志と能力がある」と指摘した。

 何副総理と習主席の縁は、習主席の地元・福建省で始まった。習主席は1985年から2000年代初頭まで地方官僚として権力基盤を築いたが、このとき何副総理は部下として働いていた。2012年に習主席が総書記に就任すると、何副総理は急速に昇進し、その後、国務院の核心部門である国家発展改革委員会(NDRC)で「一帯一路」政策を主導した。2023年3月、習主席が3期目を開始した際、国務院副総理に任命された。

シンクタンク「アジア・ソサエティ政策研究所(ASPI)」のニール・トーマス中国専門家は、習主席と何副総理の緊密な関係が米中貿易協議にプラスになると評価。「今回の会談が成功し、中国の立場を正確に伝えるためには、習主席を個人的によく知る人物が前面に立つことが重要だ」と述べた。

 FTは、何副総理が今回の米中高官会談に臨むにあたり、廖岷(りょう・みん)財政部副部長、李成鋼(り・せいこう)商務部国際貿易交渉代表兼副部長の支援を受けると伝えた。この2人はともにトランプ政権1期目の米中貿易交渉にも参加していた人物だ。

 ただ、市場では今回の会談で簡単に突破口が開かれるとは見ていない。ギルホルム氏は「最終的にはトップレベルでの決定にかかっている」とし、「トランプ大統領が1期目のように限定的かつ不安定な合意案を再び受け入れる意向があるかにかかっている」と述べた。
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