BTS(防弾少年団) の最新ニュースまとめ
韓国では原則、満18歳から28歳までの男性に、18~21カ月間の兵役義務がある。2020年の兵役法改正により、「大衆文化芸術分野」の功労者の入隊期限は28歳から2歳引き上げられ、30歳まで延期できるようになった。法改正前、「BTS」の最年長メンバー、JINさんの入隊期限が迫っており、活動の休止を少しでも遅らせたいという熱烈なファンの願いが国政を動かすこととなった。
法改正によりJINさんの入隊は延期されたが、その後も「BTS」メンバーの入隊をめぐる議論は続いた。国民からは「BTS」メンバーに入隊時期延長ではなく兵役特例を適用するよう求める声が次第に高まっていった。兵役特例は、芸術・スポーツ分野の特技を持ち、文化体育観光部(部は省に相当)が推薦した人が芸術・スポーツ要員として兵役を代替できるようにするというもの。事実上の兵役免除だ。しかし、「BTS」のような大衆文化芸術者は対象に含まれていない。「BTS」が世界的な活躍を見せる中、国民からは「芸能人も国威発揚に貢献しているのに兵役特例の対象にならないのはおかしい」との声が上がった。
世論の高まりを受け韓国国会は、兵役特例を盛り込んだ兵役法改正案について議論を重ねたが、特例対象を広げることに慎重な意見もあり、遅々として結論は出なかった。
最終的にどのような結末となるのかファンはもちろん、国内外のメディアも注目し続けた中、所属事務所は2022年10月、JINさんが軍入隊延期の取り消しを申請し、兵務庁の入隊手続きに従うとの方針を明らかにした。その後、JINさんは同年12月、韓国陸軍に入隊した。その後、他のメンバーも順次入隊。翌2023年12月までに、メンバー7人全員が兵役に就いた。当時、陸軍に入隊したリーダーのRMさんはファンらに向け「第2章を楽しみにしていて下さい」と呼び掛けた。
昨年、JINさんとJ-HOPEさんが兵役を終え、今月10日にはRMさんとVさん、11日には JIMINさんと JUNG KOOKさんが除隊した。21日には兵役に代わる「社会服務要員」として公的機関に勤めているSUGAさんも服務を終える予定で、メンバー全員がファンのもとへ戻ってくる。除隊したリーダーのRMさんは、「コンサートを一番やりたい。早くアルバムを作って舞台に復帰できるようにする」と意欲を語った。
世界的な人気を誇るグループの「完全体」の復活を目前に控え、ファンらの期待が高まる中、メンバーのJUNG KOOKさんが思わぬ政治的論争に巻き込まれた。JUNG KOOKさんは、今月13日に韓国で行われたJ-HOPEさんのコンサートにサプライズゲストとして出演したが、それに先立ち行われたリハーサルで、JUNG KOOKさんが着用していた帽子が物議を醸すことになった。帽子には「MAKE TOKYO GREAT AGAIN(東京を再び偉大に)」とプリントされており、これが一部から批判を招いた。このフレーズは、米国のトランプ大統領が用いる、保守的ナショナリズムや「アメリカ第一主義」を象徴するキャッチフレーズ「MAKE AMERICA GREAT AGAIN(アメリカを再び偉大に)」を連想させる。これをもじった「東京を再び偉大に」が日本で極右系の政治家が使用したと伝えられるや、「政治的な思想を想起させる」などと一部から批判が上がった。
JUNG KOOKさんは14日、ファンプラットフォームを通じて謝罪。「文言が持つ歴史的・政治的な意味を十分に確認しないまま着用してしまった。自分の未熟さにより失望や傷ついた方がいたということを、重く受け止めている」などとした。
間もなく再結集し、「完全体」として表舞台に立つ「BTS」。再び世界の注目が集まるが、その影響力の高さ故に、メンバーたちは様々な面で気を使うことになりそうだ。
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