中国の東北地方などの寒冷地では、10月頃になると、寒く長い冬に備えて野菜を買いだめする習慣があります。
買いだめするのは、長ネギ・白菜・ジャガイモなどが主流です。
これらの野菜を「冬菜(トンツァイ)」または「秋菜(チウツァイ)」といいます。

この時期になると、道端でこれらの野菜を売る様子がよく見られます。
歩道に積み上げられた野菜や、トラックに山積みになった野菜を頻繁に見かけます。
特に、長ネギが歩道にぎっしり立っている様子は壮観です。




買った後の保存の仕方は野菜の種類によりさまざまです。
長ネギは緑の部分を短めに切るかぐるぐる巻いて、窓の外側に置いて凍らせてしまうことが多いです。
中国の寒冷地では、冬は最高気温でも氷点下が続くので、外に置けば凍ったままで、使う時に使う分だけ取り出せば問題ありません。

ジャガイモは寒すぎず涼しい場所に置くと長期間保存可能です。
白菜は発酵させて作る酸っぱい漬物「酸菜(スヮンツァイ)」にすることが多いです。

今では冬でも野菜を買うことができるので、買いだめをしなくても生活できるのですが、昔ながらの生活習慣として残っているようです。
値段としてもお得ということもありますが、習慣という理由のほうが大きいようです。

私は長ネギとジャガイモを試しに買いだめしてみたことがあるのですが、数ヶ月問題なく使うことができ、意外と保存がきくものだと思いました。
でも、冬じゅうに使いきれなくなったりしないかと、若干圧力にも感じました。
自分が本当によく使う、好きな野菜だけにして置いたほうがよいと思います。

中国で普段買う長ネギは日本の長ネギと全く同じようなものですが、まとめ買い用のものは白い部分が太めのタイプのものです。
友人が「日本の大仁田ネギに似ていて、焼いて食べると甘みが出ておいしい」とすすめてくれて去年買ったのですが、まさにその通りでした。
切ってオーブンで焼くだけで、食卓においしい一品が増えるのでありがたいです。
生食には向きませんが、煮込み料理などにも使えます。

色々な場所を比較して、今年も長ネギを買いました。
一斤500gあたり、0、6元で、13元(222円)でした。
200円ちょっとで10㎏を超すネギを買えるのですから驚きです。
今年の冬もおいしいネギ焼きを何度も食べられそうです。


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