
フランスにはスポーツや文化の色々なアソシエーションがあります。
その規模や活動内容は様々ですが、地域のサークル、クラブチームのようなイメージが多いでしょう。
さてフランス東部の町ベルフォール市は毎年7月に「生きた歴史」というイベントを開催しています。
丘の上にそびえ立つシタデル(城塞)が会場となっているこのイベントには、複数のアソシエーションが運営参加しています。

この歴史を体験しながら学べるイベントは2025年現在入場無料。
2025年は「同盟と裏切り」というテーマで3つの時代に分かれて人や物の「展示」や寸劇を見ることができました。

例えばレジスタンスのブースでは、当時の様子を再現、軍服を着たアソシエーションのメンバーや役者さんが来訪者の質問に答え、当時の武器の種類や性能、作戦などを驚くほど詳しく語ってくれる、という具合。
それはまさしく歴史を研究するアソシエーションが年間を通してサークル活動をした成果であり、イベントはその発表の場と言えるでしょう。

また暗号を打つ当時のマシーンの仕組みを生き字引のようなおじさんが展示の図解とともに説明してくれたり、ビデオも見て理解することができるのです。
そういった分かりやすい情報に加え、昔のモールス信号を送るマシンを、アルファベットと「トン」「ツー」の対訳表を見ながら打ってみる体験は他ではなかなかできません。

実際ドイツとの国境近くに位置し、城塞を擁していることがこの「生きた歴史」というイベントを開催する最大の動機なのでしょうが、それにしても実際に戦場となった場所でのイベントは、かなりの説得力があります。
また来年も楽しみにしている来場者とアソシエーションのメンバーがたくさんいます。

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