スペインでは海外からの映画やドラマの多くはスペイン語で吹き替えられています。日本でも子どもを主なターゲットとした映画は吹替られていることも多いですが、大人が見る映画はだいたい字幕ですよね。

オリジナルの言語+スペイン語字幕の映画を映画館で見たい場合は、「V.O.S.E.」を探さなくてはいけません。これは、「version original subtitulada en Español」つまり「スペイン語の字幕が付いたオリジナルバージョン」という意味です。数は多くありませんが、比較的大きな街にはV.O.S.E.専用の映画館もあります。あるいは、普通の映画館でも、人が少ない曜日(例えば月曜日と火曜日など)には、いくつかの映画はV.O.S.E.で上映されることもあります。

一度、英語は理解できるけれどもスペイン語がまったく分からない筆者は、V.O.S.E.の「Alpha/アルファ 帰還(かえ)りし者たち」という映画を観に行きました。

話の舞台は石器時代で、映画の中で使われている言語はこの映画のために作られたのだそうです。そのため、たしかに映画のオリジナル言語+スペイン語字幕なのですが、スペイン語が分からない筆者は字幕も理解できず、もちろん映画内の言語も理解できず。それでもこの映画のストーリーは比較的シンプルでそれほどセリフが多くなく、壮大で美しい映像に感動しましたが、セリフが理解できればもっと楽しむことができたはずと思うと少し残念でした。

デジタル化が進み、字幕映画が多くなってきたスペイン。それでもまだ吹き替えが主流ですので、字幕バージョンを観たい場合にはV.O.S.E.をチェックしましょう。


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