香港もお正月にはお年玉を配ります。
でも、日本とはかなり違います。

まず金額。
日本では、小さい子供には1000円のときもありますが、子供が大きくなると5000円などは普通で、ときには1万円を包むときもありますね。
でも香港では、最低紙幣が基準です。

香港では数年前、10ドル紙幣が10ドルコインになり、10ドル紙幣が廃止され、最低紙幣が20ドルになったことがあります。
お年玉にはコインは入れないので、そうすると、一番小さい金額は20ドル紙幣になります。
香港のお年玉は、低価格を大量にばらまくものなので、10ドル紙幣がなくなると、香港人たちは非常に困ったのです。
20ドルをばらまくには、金額の負担が大きすぎるからです。
それですぐに10ドル紙幣はまた復活しました。

香港のお年玉というのは、子供にあげるという意味合いのものではありません。
もちろん子供にもあげますが、基本的に上のものから下のものへ、となっています。
大人から子供へ、親から子供へ、兄から弟へ、上司から従業員へ、先輩から後輩へ。
さらには、日ごろお世話になっているマンションの管理人や、掃除のおばさん、お手伝いさん、よく行くレストランのウェイターなどにも配ります。

基本的に20ドルですが、親しい友人の子供には、20ドルを2袋にしたり、あるいは50ドル、たまに100ドルの場合もあります。
逆に、それほど親しくない人には、10ドルです。
ただし、ここ最近は物価の値上がりで、10ドルの価値もずいぶんと下がっているので、10ドルのお年玉はあまり喜ばれないですが。

お正月の期間には、とにかく誰かに会うと、お年玉を配らなくてはなりません。
なので必ず、20ドル紙幣をあらかじめ入れてあるお年玉袋を大量に持ち歩いておき、街で誰かに会って、年上なら配る、年下ならもらう、という行為が繰り返されます。

たかが20ドル、されど20ドル。
配らなかったら、あとでケチだと言われるので、気をつけましょう。


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