フランスで昔からあるノスタルジックなカフェのメニューといえば、エスプレッソ、マンタロ(ミントシロップの水割)、ディアボロ(シロップのソーダ割)、オランジナ(オレンジ果汁が入った炭酸飲料)等が挙げられます。
かつて文豪や芸術家、革命家たちの議論の場ともなったカフェは、観光客も含め、実にバリエーションに富んだ人々が集う場所です。

 さて旅行に来て小腹が空いたからカフェに行けばサンドイッチか何かあるだろう、と思って手近なカフェに入ったら飲み物しかなかった!という経験をした方もいらっしゃるかもしれません。
食べ物をおいていないカフェはまだあるとはいえ、最近ではケーキやクレープ、サンドイッチがあったり、アイスコーヒーやアイスティーが飲めるカフェも多くできています。
またイートインができるケーキ屋兼パン屋さんも増えています。




 ところで営業用のがっしりとしたエスプレッソマシーンを見たことがあるでしょうか。
取っ手の先に付いている小さなくぼみにコーヒーの粉を入れ、それをガシリと回して本体にセットしてボタンを押すと、口の下にセットした小さなエスプレッソカップに注がれてくるというものです。店によって相当年季が入ったマシンが置いてあります。




 そんな濃い少量のエスプレッソが標準タイプのコーヒーとなっているフランスの伝統的な様相のカフェでブレンドやアメリカンのようなコーヒーが飲みたい場合はどう注文したらよいでしょうか。
「カフェアメリカン」と注文しても通じるところが多いでしょうが、フランス語で「カフェ アロンジェ」といって頼むことができます。
これは「薄めたカフェ」という意味なのです。
フランス人にとっては標準濃度と量がエスプレッソですから、それより薄ければ、エスプレッソを薄めたカフェ、という考えになるのでしょう。
確かに作り方もその通り。納得です。

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