スペインに滞在していると、人々の結婚観が日本とはだいぶ異なることに気が付きます。スペインでは年齢を意識して結婚を焦ることはありません。結婚平均年齢をみると、日本は男性31.1歳、女性29.4歳なのに対し、スペインでは男性35.4歳、女性33.2歳とだいぶ差があります。

カトリック教徒の多いスペインでは、伝統的な宗教婚によって結婚すると、基本的に離婚は認められません。しかし、近年は離婚が認められる民事婚によって結婚するカップルが増加しています。そして離婚率はなんと60%以上なのだそうです。

そんなスペインでは、結婚をしないいわゆる「事実婚」のカップルも多くいます。というのも、スペインでは事実婚は「パレハ・デ・エチョ」と呼ばれ、法的に認められており、結婚とほぼ同じ権利を得ることができるのです。結婚との大きな違いは相続ができないことと、別れる際に裁判が必要ないことです。

そのため、スペインの婚外子の割合は約45%であり、日本の2.3%と比べると大きな違いです。日本では、結婚をしていないカップルの間に子どもができると、すぐに結婚を決めることが多いですが、スペインではそういった考えはなく、結婚していなくても子どもを産んで一緒に育ていって、自分たちの納得のいくタイミングがあれば結婚をする、という人が多いようです。


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