フランス、ブルゴーニュの風物詩ともなっているワイン用ぶどうの収穫の風景。
これに興味を持ったと思われるフランスの有名な映画監督、セドリック・クラピッシュもこのドメーヌ(ぶどう栽培・ワイン生産者)あるあるを詰め込み地元の生産者の協力も得ながら「おかえり、ブルゴーニュへ」(Ce qui nous lie)という作品を作っています。(茶目っ気がある方なのでしょうか、監督もぶどう収穫者の1人として恒例の「ちょい役出演」をしています)

 そんなブルゴーニュのぶどう収穫、多少の問題が起きるのは毎年のお決まり。
その1つが、他のドメーヌのぶどうを収穫してしまった、という事故?です。

 なぜそのようなことが起きるのかといいますと、ぶどう畑の区画が原因の1つです。
ブルゴーニュでは例えば「A」という名前の区画の中に、20列のぶどうが並んでいるとします。
この20列のうち、左の2列はドメーヌ1、そこから5列はドメーヌ2のもの…という風に1つの区画内に複数のドメーヌのぶどうが存在することが多いのです。
しかもぶどうを支える支柱もお隣同士似たような種類を使っていたり、目印も風雨にさらされ消えてしまったりもするのです。
更に収穫する季節労働者達をまとめ、担当の列を割り当てる責任者も収穫したぶどうの搬送管理等大忙し。
そして時に収穫者が勝手に間違えたりといったことも起こります。

 後から気付いてもぶどうはもう醸造タンクの中。
間違えられたドメーヌも、近所付き合いを考えると顔は笑って心で泣いて…。


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