ブルゴーニュのぶどう畑のクリマ(テロワール、ぶどう畑を取り巻く様々な環境要素を含む区画)は2015年、ユネスコの世界遺産に登録されました。
季節ごとに表情を変えるブルゴーニュのワイン街道を進むと、「これぞブルゴーニュのぶどう畑の風景」と実感できる光景が続いています。
そんな風景を象徴するアイテムの1つが「ミュール・アン・ピエール・セッシュ」、石の壁です。

 この石の壁はぶどう畑の区画の仕切りや、勾配のある畑の土や雨水をせき止める役割を果たしています。
そして何より美しく積み上げられたその景観が魅力でしょう。
壁面には区画の名前や所有者名が刻まれていることも。




 石の積み上げには勿論たくさんの作業工程があり、手作業も多いのでかなりの肉体労働です。
石の建物の文化があるヨーロッパには石積みの職人がいますが、このぶどう畑にとっても重要な石の壁の造り方や修復のノウハウを継承していこうと、ぶどう栽培関連の職業教育施設でも講習を行っています。

 人々が手間暇をかけ、後世に残してゆく文化遺産。
これからもブルゴーニュワインの原点を見に訪れる人々を魅了してほしいものです。

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