新年度が始まり生活のリズムが戻ってくる9月末から10月初旬、フランスでは秋が既に始まっています。
1日ごとに目に見えて日が短くなり、湿度がじわじわと高まってくるのが肌で感じられるのです。

 この時期、道を歩いていても秋を感じられる風景が見つかります。
まず地方でありがちなのが、木を渡り歩くリスの姿。
冬支度の為食べ物をせっせと貯えているのか、いつもより心なしか忙しそうに見えます。




 そして時折聞こえる「ガサガサ、ボトン」という音。
これはマロニエ(又はトチノキ)の実が、乾いて落ち葉になりつつある葉の間を縫って落ちてくる音です。
マロニエの実はクリのイガイガの密度を3分の1程にしたような見てくれで、中の実はクリそのものという姿ですが、「これは食用ではない」とのフランス人談。
もう一つ落ちてくるのが、直径10センチ程の、ブロッコリーをまん丸にしたような物体です。
若者がよくサッカーよろしく蹴って遊ぶおもちゃになります。
柔らかいようで、蹴られたり落ちた衝撃で割れたものが地面にころがっています。




 このクリもどきと球体ブロッコリー、タイミング良く(?)頭に直撃しても大けがを負うようなことはありませんが、考え事をしながら歩いていて不意打ちをくらうとやはりびっくりさせられます。
 高くなった秋の空を見る時は、街路樹の下を避けて顔を上げましょう。

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