バリ島のスーパーマーケットやコンビニエンスストアの棚で必ずといっていいほど販売されているばかりでなく、他商品と比べると驚くほど幅広く場所をとって並べられているのが、インドネシア料理の定番調味料「ケチャップ・マニス」と「サンバル・ソース」。

「ケチャップ・マニス」というのは、甘辛い醤油系のソースです。
「ケチャップ」はソースやタレ、「マニス」は「甘い」の意。
ナシゴレン(焼き飯)やミーゴレン(焼きそば)の味付けの定番で、海外で働く多くのインドネシア人たちも、この「ケチャップ・マニス」を携行して自炊しているそうです。
日本人の旅行者でも「醤油は欠かせない」と持ち歩く方もいらっしゃいますが、インドネシア人にとってはこの「ケチャップ・マニス」がそれに該当するのかもしれません。
ちなみに、日本人にとって定番の「醤油」に近い調味料もあり、それは「ケチャップ・アシン」と呼ばれています。
「アシン」とは「塩辛い・しょっぱい」という意味です。




近年、キッコーマンなど日本の醤油メーカーもインドネシアに参入しており、醤油も一般のスーパーマーケットで手軽に購入できるようになっています。
この日本料理に欠かせない醤油も「ケチャップ・アシン」に分類され、パッケージには日本の醤油ということで「Kecap Asin Jepang(ケチャップ・アシン・ジパン/日本のケチャップ・アシン)」と書かれています。

「ケチャップ・マニス」と並んで店頭に並んでいるのが、朱色の「サンバル・ソース」です。
「サンバル」は、唐辛子やにんにく等をベースとしたインドネシアの薬味の総称です。
日本でいうと漬物やお味噌などのようなポジションで、家庭や店舗で作られる自家製サンバルも多く、インドネシア人の主食・米飯のお供に欠かせない存在です。




自家製の「サンバル」は味も形状も様々。
材料をスパイス用の石のすり鉢ですり下ろされたペースト状のものもあれば、みじん切りにした材料を塩とココナッツ油で和えたものなどがあり、味付けもそれぞれ異なります。

こうした自家製とは別に、インドネシアの食卓で愛用されているのが市販の「サンバル・ソース」です。
「サンバル・ソース」は、日本でいうと、ケチャップやウスターソース、お醤油のような感じで、つけタレ的に使用されています。
例えば、マクドナルドなどハンバーガーショップでは、トマト・ケチャップやマスタードに加えて、「サンバル・ソース」も個別包装のポーションも当然のように付けられます。
インドネシア人がフライドポテトにつけるのは、トマト・ケチャップよりも断然「サンバル・ソース」なのです。
甘味のあるエスニックな味わいは、日本の総菜のコロッケなどにもマッチします。




「ケチャップ・マニス」と「サンバル・ソース」はいずれも、ABC、Indofood、Heinz など数多くのメーカーから発売されています。
また「サンバル・ソース」は、「Pedas (辛い)」「Extra Pedas (激辛)」といったメニューも展開されています。

さらに、「あるだけ全部使っちゃう」というインドネシア人の性格を反映して、ミニサイズのボトルが最も多く販売されています。
価格はどれも1本70円~120円くらいで、非常にお手頃。
ご帰国時のお土産としてもおすすめです。
ただし液体ですので、ご帰国時は必ず登場時にスーツケースに入れて預けるのをお忘れなく!


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