ブルゴーニュ・フランシュ・コンテ地方の州都、ディジョン市。この街の中心地がリベラシオン広場です。
広く半円形を描くこの広場は、長い夏休みの後新学期が始まる区切りとなる「新学期コンサート」や音楽祭のメイン会場、デモ行進の集結場といったイベントは勿論、夏には地面から線状に噴水が出て、子供や犬たちが暑さに一息つき、カフェのテラスでは観光客や地元民がおしゃべりをする風景が見られます。
ひと昔前は複数路線の市内バスの通り道となっていましたが、環境を配慮した街づくりでバスが減らされ、メインストリートを避けたルートにトラムが復活してからは車も入らなくなりました。




 そんな平和な街の風景が見られるリベラシオン広場ですが、長い歴史の中では苦難の時期があったことをかつての写真や資料が伝えてくれます。
1940年、第二次世界大戦中、フランス東部に位置するディジョンはドイツ軍に占領され、街のメインストリートであるリベルテ通りとその終着点であるこのリベラシオン広場は、行進してきたドイツ兵や戦車で埋め尽くされました。
そして広場に面した現在の市庁舎に鉤十字の旗が掲げられたのです。




 その数年後の終戦時には、解放を祝うパレードでリベルテ通りとリベラシオン広場は市民で埋め尽くされることになります。
 そんな歴史も見つめ続けながら現在のリベラシオン広場は今シーズンもたくさんの観光客を迎え、市民の憩いの場の役割を果たし続けます。


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