パリ9区にあるギュスターブ・モロー美術館は、フランス人画家ギュスターブ・モローの自宅兼アトリエに作られた美術館です。この美術館は、展示作品だけでなく建物自体にも大きな見どころがあることで知られています。

それは3階から4階へと続く螺旋階段。3階の大きな展示室の中につくられた螺旋階段は、全方角からその美しい曲線を眺めることができます。

扇形に広がった登り口はとてもエレガント。途中に設けられた踊り場のようなスペースは、階段をさらに優雅に見せています。 展示室には壁一面にモローの絵が飾られており、螺旋階段を登りながら上部に飾られた絵を間近に見ることができます。

モローは生前から自宅を美術館として公開することを考えており、美術品の配置などを細かく決め、それをそのまま保存するようにとの遺言を残していました。そのため、美術館は現在もモローが望んだままの姿が保たれています。

モローは螺旋階段から見える絵画の姿まで計算して配置したのかもしれません。ギュスターブ・モロー美術館へ行ったら、絵画とともに螺旋階段の美しさと階段からの眺めも堪能してください。