イギリスのノース・ヨークシャーにあるリッチモンド駅(今はコミュニティーセンター)についてご紹介します。

随分と昔は蒸気機関車による鉄道が最新の技術だったころがありました。19世紀に遡ります。その頃は、車もトラックも空の旅も「未来の夢」だったのです。






鉄道はイギリスが先んじていました。どの都市も街も村までが線路でのネットワークを求めていました。そのような中で、1847年にヨークシャーの小さい街、リッチモンドにも鉄道が敷かれ、1847年に駅が出来たのです。

しかし、20世紀の中ほどまでに状況が変わってきました。人々は乗用車を好むようになり、鉄道は関心を持たれなくなります。1960年までに政府は長距離の鉄道の発展に力を入れていましたが、その後は採算の合わない小さな駅は次々と閉鎖となりました。






リッチモンド駅から最後の列車が出発したのは1969年です。その後、駅も線路も荒廃していきました。

その駅が今、蘇っているのです。地域の人々が集まり、古い建物を地域の中心的なコミュニティーセンターにしたのです。外観は美しいビクトリア調のレンガ造りを残し、内容は完全にリニューアル。ボランティアで資金を募ったそうです。






2007年に駅は再開しました。その名もシンプルに「The Station」。中には大きなカフェや映画館、様々なアートの展示会などが入っています。

街の鉄道の歴史も振り返りながら、コミュニティーの場として生かされている駅なのです。

The Station の詳しいサイトはこちらから。↓
http://www.thestation.co.uk/

Copyright(C) wowneta.jp