1960年代に英国鉄道(当時は国営でした)は近代化を図るプログラムを始めました。
数年以内に何千もの蒸気機関車をスクラップし、ディーゼルや電気で動く電車にするというもの。

環境の観点、操業コスト、効率、信頼性などを考えると、もっともな判断だったともいえます。
蒸気機関車は無くなるべきだったのです。

しかし、一般の人たちにとって、特に鉄道ファンにとって蒸気機関車は大変人気があるものでした。

そこで、熱狂的な鉄道ファンが集まり、寄付を募って古い蒸気機関車を買い取り、保管をし、特別に運行をするなどを実施しました。




ダーリントンでは愛好家たちによるA1 Steam Locomotive Trustという団体(1990年設立)が、違うアプローチをしました。
スコットランドからダーリントン、ロンドンを結ぶクラスA1の蒸気機関車のほとんどは1960年代にすでにスクラップされていました。
1948年から1949年の間に合計49のクラスA1の蒸気機関車が作られたことから、50番目の新しい蒸気機関車を作ろうということになったのです。
その列車はトルネードと命名され、2008年に完成しました。

見た目は1940年代の蒸気機関車なのですが、中身は現状の線路の上を安全に走行できるような安全設備が備わっています。
そして今では特別号として国中を走っています。

この団体、今では次なる蒸気機関車を走らせようと、計画を練っているようですよ!


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