日本の結婚式では、教会から出てきた新郎新婦に参列者が花びらを投げてお祝いすることがありますよね。スペインではそれがお米なのです。参列者は新郎新婦にお祝いの気持ちを込めてお米を投げるのが伝統です。

なぜお米なのでしょうか。それは、お米は昔から繁栄と豊かさを表すシンボルとして知られているからです。ローマ時代から豊かさの象徴は小麦だったため、結婚式で新婦は小麦で飾られた王冠を頭に乗せていました。しかし徐々にお米の消費が増えてきた中世の頃から、結婚式で新郎新婦にお米を投げるという習慣が始まったようです。

最近では色のついたお米が用意されることもありますが、やはり白いお米が一番人気。私がスペインの結婚式に出席した時には、投げる用のお米と別に、きれいな小さな袋に入ったお米も参列者に配られました。参列者が家に持って帰って料理に使い、新郎新婦の幸せのおすそ分けをいただくことができるということです。

最近では、シャボン玉や生花の花びらを投げることもあるそうですが、やはりお米が一番ポピュラーのようです。お米のシャワーの中を歩く新郎新婦は、少し痛そうなときもありますが幸せいっぱいです。


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