ここは世界でも珍しい夜間だけオープンする動物園です。約1000頭もの夜行性動物が放し飼いに近い状態で飼育されています。日中オープンしている隣のシンガポール動物園と同様に、檻や柵を使わずに、小川や堀、植物などで動物の居住区を区切っていて、動物と観客の間に何の隔たりも無いようにみせる展示方法を用いています。

例えば、テナガザルは腕渡りで幅4m程度の水堀の外にある木に容易に移動できるはずなのにそうしないのは、彼らが水を非常に嫌うからであり、このように動物の種特異的な行動についてのしっかりとした知識に基づき、動物が自分のテリトリーを決める性質や水のような嫌悪する要素を巧みに利用し、さらに動物が隠れ、安全を感じることができる場所を提供することによって、従来の壁や鉄格子を用いない展示を見事に成功させています。

この展示方法は、動物たちにもストレスの少ない展示方法と言われています。

園内は徒歩での移動とトラムで見学できます。徒歩とトラムとでは、若干コースが異なり、両方のコースを行かないと、全ての動物たちを見ることができないようになっています。






トラムのコースは1周40分程度で、日本語トラムも運行されています。トラムコースの近くに餌が置かれていて、トラムからよく動物たちが見えるようになっています。

園内は薄暗い照明と月明かりだけなので、デジカメでは撮影は難しいです。フラッシュ撮影は禁止されています。

そういえば、筆者はライオンというとアフリカだけかと思っていましたが、アジアにもライオンが生息しているんですね。インドライオン(別名アジアライオン)が、インド西部・グジャラート州のギルの森におよそ500頭がひっそりと生きているそうです。

インドライオンは18世紀まで西アジアからインドまで広く分布していたそうですが、一時期は20頭にまで減少してしまいました。その後、手厚い保護によって徐々に回復し始めているそうです。その大変貴重なライオンをこの動物園では見ることができます。

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