フランスを縦横に走るカナル(運河)。
かつて国内の流通手段として重要な役割を担ったこの運河を辿ればフランスの国内全てにアクセスできるといいます。
小説「家なき子」でも、主人公の少年レミが、旅の途中で出会ったイギリス人の少年親子とともに運河の船旅を楽しむ情景が描かれているのを思い出す方もいるのではないでしょうか。
小倉孝誠氏の「パリとセーヌ川」によると、かつては運河を往来する個人が所有するような小型の船には、蒸気機関がついていなかった為、馬が動かしていたといいます。
船と馬を綱でつないで(!)パカポコと音を立てながら進む風景はさぞかし風流だったことでしょう。

 「家なき子」の少年は通る機会が無かったでしょうが、フランスを代表する運河の1つがブルゴーニュのそれです。
国鉄ディジョン駅から10分程歩くとその一旦に辿りつくことができます。
実際冒険するかはともかく、このカナルがフランス全国に繋がっていると想像するのもまた旅行好きには楽しいひと時かもしれません。

 現在、運河に停泊する船の周囲の風景は大きく変わりましたが、大小の鳥が集い、老若男女の憩いの場として親しまれています。


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