パリでは、19世紀から20世紀にかけて、パリを取り囲むように環状鉄道が走っていました。20世紀になってから、利用客の減少を理由に廃止が検討され始め、1934年に旅客輸送は完全に終了しました。その後、1990年頃まで貨物輸送として利用されましたが、現在では完全に廃線となっています。

一部はRER線(パリ近郊列車)に再利用されていますが、大部分はそのまま放置されて忘れ去られていました。



しかし近年、廃線跡を再活用しようという動きが始まり、廃線の一部は遊歩道などに整備されました。現在では、遊歩道は12区〜16区など数箇所にみられます。

なかには廃線跡とは思えないほど美しく緑地化された場所もあり、パリ市民の憩いの場となっています。反対に、線路をそのまま残した遊歩道もあり、パリの美しい街並みとの対比が印象的な場所もあります。



線路は高架になっている部分が多いため、頭上に遊歩道があることに気づかない場合も。また、地域住民からはジョギングや散歩などによく利用されていますが、それ以外のパリ市民にはあまり知られていない廃線跡もあります。

パリには有名観光地がたくさんありますが、あまり人に知られていない隠れスポットを探すのも楽しいですよね。パリに来た際は、廃線跡の遊歩道をぜひ見つけてみてくださいね。

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