「フェリア・デ・アブリル」とはスペイン語で「4月の祭り」という意味です。その名の通り、スペインでは毎年だいたい4月に一週間にわたって大規模なお祭りが開催されます。

ここで「だいたい」と言うのは、このフェリアは聖週間(セマーナ・サンタ)の2週間後に開催されると決まっているため、聖週間の時期によって多少変更するのです。2019年は5月初旬でした。特にセビリアのフェリア・デ・アブリルはスペインの3大祭りのひとつとして知られており、スペイン国内外から多くの見物客がセビリアの街にやってきます。




フェリアの特徴は、老若男女が身を包む民族衣装、馬車、「カセータ」と呼ばれる大きなテント、でしょう。フェリアでよく見かける民族衣装はスペインの伝統ダンスであるフラメンコの衣装のようです。特に女性は高齢の方々から子どもたちまで、さまざまな色や柄のドレス、大きな花の髪飾り、大ぶりのイヤリングを身に着けてフェリアに訪れます。それは華やかです。フェリアが開催されている街の一角を中心に、何台もの馬車が用意されており、訪れた人たちは馬車に乗って移動したりフェリアの見学をすることができます。




そして、フェリアでは「カセータ」と呼ばれる大きなテントが何百と並べられ、その中では人々が食べたり飲んだり踊ったりおしゃべりしたり、思い思いの方法で友人や家族との時間を過ごします。

このカセータには誰でも自由に出入りできる場所もありますが、ほとんどが店や組織や会社が所有しているプライベートのもの。そのため、招待状がないと入場できません。カセータの入り口で招待状をチェックするセキュリティのような人が立っているのでその人に招待状を見せると中に入れてくれます。




誰にでも公開されているカセータは出入りが自由です。カセータの中では常に音楽が流れており、「セビリアーナ」と呼ばれるダンスの曲が流れると、待ってましたとばかりに、衣装を着た男女が立ち上がってダンスを踊り始めます。みんな恥ずかしがったりしません。座って観ている人たちも手を叩いて盛り上げたりと、なんとも賑やかで楽しい雰囲気です。

このカセータを背景に、フェリアの衣装を身にまとったスペイン人が馬車に乗っている姿はまるで映画の中のようで感動します。一度ぜひセビリアのフェリアを体験してみてください。


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